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A:カメルーンから来ました、フォン・クリスチャン・アチュです。フォンは日本でいう父親の名字なので、兄弟は皆、フォン、フォン、フォン。僕は7人兄弟の末っ子です。
カメルーンで6カ月間日本語の勉強をして、2016年7月に留学生として来日後、群馬県の前橋市にある日本語学校に1年8カ月くらい通って卒業前にN3に合格しました。日本で生活をする中でカメルーンにはない福祉施設の存在に興味を持ちはじめ、介護の専門学校に2年間通いました。実習で初めて介護の現場を見たときは、高齢者の皆さんが集まって暮らす様子に驚いたことを覚えています。
現在はタムスグループのタムスさくらの杜 三郷で働いています。
A:カメルーンにいた頃、1日中日本のアニメを放送するTV番組を毎日観ていました。番組を通して日本の歴史を学び、戦後の日本経済が急速に発展していったことを知りました。その躍進ぶりに感動し、日本に行ってみたいなという気持ちが大きくなりました。高校を卒業するタイミングで姉から「アメリカか日本のどちらかに行って勉強するのはどうか」と提案され、僕はカメルーンの英語圏に暮らしていたので英語を使うアメリカに行っても大きなチャレンジにはなりませんし、日本語や漢字を使いこなせたら格好いいなと思ったので、日本に行くことを決めました。
A:専門学校を卒業する前に、外国人の受け入れ体制が整っていること、カメルーン人が多く暮らしている埼玉県であることを希望条件として就職活動をし、タムスさくらの杜 三郷にたどり着きました。面接へは自分で電話をかけて車を運転して行きましたよ!
ここに入職したい気持ちが大きかったので、その分緊張も大きく、入念に準備をして臨んだことを鮮明に覚えています。たくさん質問をしてしまいましたが、施設長さんは僕が勉強してきたことを認めてくださり、「すごいね」と言ってくれました。会話も弾んで楽しい面接を受けさせていただきましたね。事務所の方々も面接に来ただけの僕に気さくに声を掛けてくださりとてもうれしかったです。タムスさくらの杜 三郷に入職すれば充実した社会人生活が待っているのだろうと強く思いました。
A:想像通り職員の皆さんが本当に優しいです。全員が熱心に仕事をしているからこそ時に意見が衝突してしまうことがありますが、ユニットリーダーさんが一人ひとりの考えに耳を傾けてくださいます。タムスさくらの杜 三郷は職員が働きやすい環境づくりをしてくれる場所なので、業務でつまずくことがあっても「次はこうしよう」と失敗を向上心に変えることができます。
日本人と一緒に働く上で気を付けていることは、言葉遣いや表情です。日本の方は真面目なのでどんな時もキチッとしていますよね。はじめは抜け目ない日本スタイルに戸惑うことも多かったのですが、だんだん慣れてきて今は適度な緊張感を持ちながら仕事ができています。
A:僕は中学3年生まで祖母と一緒に暮らしていました。当時はちゃんとした介護の知識を持ち合わせていませんでしたが、食事介助や排せつ介助を行っていました。今、タムスさくらの杜 三郷で高齢者の方々と接していると、祖母と過ごした時間を思い出します。
今は正しい介護の仕方も身に付き、入居者さんに笑顔で過ごしてもらうためにはどうしたらいいかという気持ちを持ちながら仕事ができているので、自分自身の成長がうれしいです。外国人の友人の中には工場で働いている人もいますが、仕事中に会話がないと聞きます。介護職に就いて、入居者さんや職員の皆さんとお話をしながら楽しく働ける環境に感謝しています。
また、僕は大勢の人の前で話すことが苦手で、夜勤後のミーティングなどで報告事項を発表するのが本当に苦しかったのですが、経験を重ねるうちに度胸がついて、これまでより緊張せずに話せるようになりました。最近では、ミーティングより多くの人が集って行う委員会でも胸を張って発表できるようになりました。
A:全介助の方や認知症の方のサポートをすることはやはり大変です。入居者さんご本人もそんな気はないのに他人を傷つけてしまうことがあって、僕も不意に飛んでくる言葉や出来事に胸を痛めることが時々あります。そういうときはどうしても落ち込んでしまいますが、わざとではないことをわかっているので、気持ちを切り替えるようにしています。また、外国人の僕に対して「身体を触らないで」と仰る入居者さんもいらっしゃいます。それは仕方のないことです。日本人の特に高齢者の皆さんの中にはそういう気持ちを持っている方がいることも勉強したので知っていますし、ここは日本で入居者さんファーストの介護施設なので、そういった声はまっすぐ受け入れるようにしています。
A:挨拶をすると笑顔を向けてくれる入居者さんがいました。ほっそり開ける瞳の奥がすごく優しくて、その微笑みと声には心奪われるものがありました。とても印象に残っている方です。
A:カメルーンにも少しは高い建物がありますが、日本のビルの高さは本当にすごいですよね。都心に出て高層ビルを見ると、今でも「この景色は夢ではないか!?」と思ってしまうほどです。それから、日本人の時間をきっちり守るところにも驚きました。1分遅刻するだけで怒られてしまうじゃないですか?(笑)。カメルーンでは国民がのほほんと暮らしていたので、例えば15時に待ち合わせをしたとしても、全員集まるのは15時30分~16時くらいですよ。僕の周りだけかな? 日本では電車も時間通りに来るし、すごいなと思います。
A:カメルーンから日本までは飛行機を2回乗り換えて(カメルーン⇔エチオピア⇔香港⇔日本)約22時間かかります。交通費 航空券代も20万円くらいかかってしまいます。なので日本に来てからはまだ1度もカメルーンに帰っていません。でも、幸運なことに伯父が埼玉県内に住んでいるので時々会うことができます。カメルーンにいる親族とは、ビデオコールで通話していますね。休日は幼い頃から親しんでいたアフリカンヒップホップを踊ったり、アメリカンヒップホップを歌ったりして母国での暮らしを思い出しています。
それから、僕がカメルーン人であることを伝えると「カメルーンは1年中暑いでしょ?」と聞かれることが多く、確かに1年中半袖で過ごすことはできるのですが、僕が住んでいた地域は日本の夏より暑くなかったですね。
A:タムスグループは医療・福祉・保育の施設を有する法人で、すべての特別養護老人ホームが近隣の医療機関と連携して入居者さんに最善の医療を提供しています。タムスさくらの杜 三郷で働いていると、専任の看護師さんをはじめ、タムスさくら病院川口やタムスさくら病院江戸川の看護師さんたちの働く様子を目にする機会があり、自分にも医療の知識があれば介護に活かせるのだろうなと思っていました。タムスグループには、介護職員として入職した場合も看護師になるための勉強費を支援してくれる制度があります。生活が落ち着いて気持ちに余裕ができたら、看護師になるための試験に挑戦してみようと思っています。
タムスグループにいると楽しいことがたくさんあります。社内イベントに『Instagram Award』というものがあり、グループのInstagramに投稿された写真に職員の皆さんが投票をして入賞作品を決めるのですが、昨年、僕が主人公として写った写真が『理事長賞』に選ばれました。日々グループの成長のために尽くしてくださる理事長はお忙しくなかなかお会いする機会がありませんが、僕に会いたいと言ってくださっていると聞き、本当に光栄です。
A:タムスグループに入職したことで収入も安定しているし、大好きな日本食を食べられて毎日充実しています。タムスさくらの杜 三郷の給食で出る納豆は特に美味しいなと感じます。日本に来た当初は苦手だった寿司も、今では大好物。食べられない日本食はないですね。
今はコロナウイルスの影響で難しいですが、近い未来に日本中を旅行したいです! 北海道や九州など関東から遠いところに興味があります。タムスさくらの杜 三郷の施設長は海が綺麗な沖縄県のご出身です。沖縄名物ソーキそばの麺をいただき美味しかったので、僕もぜひ行ってみたいですね。
A:国家資格を取って長く働くと永住権の申請ができます。これからも日本に住み続けたいので、まずは頑張って働いて、早く3年の介護ビザがもらえるようになるといいなと思います。その後は、ユニットリーダーになることが目標です。ユニットリーダーとして日本のリーダーたちと仕事をしている外国人職員の先輩方に追いつけるようにがんばります!
A:僕はタムスグループに入職して本当に良かったなと思っています。外国籍でも努力次第で日本人の職員と平等に昇格の機会をいただけるし、タムスさくらの杜 三郷の先輩方はもちろん、時々お会いするタムスグループの他施設の方々も優しいです。人間関係においても風通しが良いので、長く働くことができると思います。
タムスグループには外国人職員が約150名働いています。中でもタムスさくらの杜 三郷は、インドネシア人、ミャンマー人、カメルーン人と多国籍です。日本で働くことを目標にしている外国人はもちろん、外国人に興味がある日本の方々にも関心を持っていただけるのではないかと思います。