TOWAKAI UNIVERSAL MEDICAL SERVICE
A:皆さんこんにちは。私はフィリピン人介護福祉士のマークと申します。
フィリピンのラグナというところから参りました。ラグナは、首都のマニラから車で2時間くらいの距離に位置する、日本でいう茨城県のような雰囲気の場所です。山で囲まれた自然豊かな地域で、私の実家では、山の源泉を家庭用水として使っていました。国内外から観光客が訪れる、有名な湖もありますよ。
A:幼い頃から私の面倒をみてくれていた家族同然の親戚が日本人と結婚したのです。
日本のテレビ番組を観たその親戚が「日本では外国人の介護福祉士を募集しているみたいだよ」と教えてくれたことがきっかけでした。それまでも「マークには人の役に立つことをしてほしいな」と常々言われており、看護師の学校に通っていた経験もあるので、期待に応えられるようにがんばってみようかなということで挑戦しました。
余談ですがEPA候補者の研修時のクラス名がおもしろいんですよ! 私の年は動物の種類でクラス名が付けられていて、私はキツネ、現在一緒に働いているデニスさんはタヌキ、そのほかにリスのクラスもありました。分け方は毎年変わるようで、お花の年もあるようです。日本の保育園みたいですよね。
A:初めてEPA職員として来日した時はタムスグループではなく別の法人おり、その間に介護福祉士の国家資格を取得しました。
しかし、国家資格を取ってからは1日の過ごし方が大きく変わり、現場に入ることが大半で、日本語の勉強があまりできなくなってしまいました。
業務は難しくなるのに日本語を学ぶ時間が得られず、もどかしさと不安を感じる日々は精神的にも体力的にも楽ではなかったです。
息つく間もないくらい必死に駆け抜けた4年間だったので、一度帰国してのんびり家族と過ごす時間を設けることにしました。我が子の意思を尊重して海外に快く送り出し、4年間絶えず支援してくれた家族へ、日本で稼いだお金で親孝行できればとも考えていましたね。
A:フィリピンで家族と暮らしながら自分の将来を見つめ直し、もう一度介護福祉士としての自分がどこまで成長できるか挑戦してみたいと考えていた頃、EPA同級生として知り合ったクリスさん(タムスさくらの杜 道合勤務)から「僕が働いているタムスグループがEPAの現地合同説明会に参加するためにフィリピンに行くから、その時に会社の人に会ってみない?」と電話をもらいました。会場で山下施設長やユニバーサル人材課の皆様とお会いしたときには、この方たちは優しい人に違いない!この方たちと一緒に働きたい!と強く思いました。タムスグループに入職した今、あの頃の自分の感覚は間違っていなかったと自信を持って言えます。
もうひとつの決め手は、外国人職員のサポート体制が整っていることです。私はすでに介護福祉士の資格を持っていましたが、これから国家試験合格をめざす職員であれば就業中に勉強の時間をいただけるほか、場合によっては必要な教材を手配してくださるなど、努力を後押ししてくださる環境であることを感じました。外国人職員の生活を公私ともにサポートしてくださるユニバーサル人材課があることも心強いなと思いました。
A:介護職を離れていた時期があるため、タムスさくらの杜 川口に入職した当初は適切な介護で入居者様のお役に立つことができているかどうか不安でしたが、入居者様が毎日のように「いつもありがとうね」と伝えてくださるので安心しました。
また、現在はコロナの影響で自由に外出ができず、誰もが様々な点でストレスを感じていると思います。私には職場でのレクリエーションを通して入居者様と歌ったり笑ったり、催し物をして楽しんだりする時間があったので、ストレスを溜めずに充実した生活を送ることができており、そんな環境に喜びを感じています。
A:ステイホームが唱えられている今、家でストレッチなどをして体力づくりを行っています。
介護職は身体が資本ですからね。もちろん、ドラマを観たり音楽を聴いたりしてまったり過ごす時間もありますよ。しっかり休息を取りつつも無意識に入居者様の顔を思い浮かべることがクセになってしまい、「入居者さん大丈夫かな、今日も元気に過ごしているかな」と気になってしまうことが多々あります。
日本にはたくさんの外国人がいるので趣味を通して交友関係が広がり、たくさん友人ができました。コロナが収束したら思う存分外に出かけて、パートナーと呼べる人と巡り合えたらいいな~とも思っています♪
A:仕事に対する意識が違うように思います。
日本には定年を過ぎても働く人がいますよね。フィリピン人は、そこまで根を詰めずに仕事をしているように思います。私の両親も会社勤めから自営業に切り替え、時間に縛られずに無理なく働ける環境で仕事をしています。
A:今の夢はタムスグループにずっといることです! 国家試験合格をめざす後輩たちに負けないよう日本語の勉強をがんばってN1*に合格したら、看護師の国家資格にも挑戦したいです。
法人内のタムスさくら病院川口には、看護師と介護福祉士の国家資格をダブル取得したインドネシア国籍の先輩がいらっしゃいます。自分のため、家族のため、地域の皆様のために絶えず努力をする大きな背中を、私も追いかけていきたいです。
A:海外で働くには心配なことが多いと思いますが、タムスグループには外国人職員の先輩が大勢いるので、一人でつらい思いをすることなく力を合わせてがんばることができます。いつかお会いすることがあれば、たくさんお話ししましょうね~!
施設長 山下洋子
タムスさくらの杜 川口には3カ国26人の外国人職員が在籍しており、施設法人全体では187人の職員が働いています。
年齢や性別、国籍、生い立ちが違えば個性も様々。
個性を抑え込むことなく、ありのままの自分で働いてもらうためには施設側の柔軟な対応が必要不可欠だと考えており、特に宗教や性的マイノリティへの配慮は慎重に行っています。
当施設では、イスラム教徒の食事にハラル食を採用しているほか、断食や礼拝をおこなうラマダンの時期は控室を手配したり状況に応じて業務内容を変更したりしています。
また、更衣室やお手洗いは、男性用、女性用、多目的の選択を可能とし、LGBTQに寄り添った施設をめざしています。誰しも自らに経験がなければ、真の意味で相手の気持ちを理解することは難しいものです。
しかし、相手の話をよく話を聞き、「こうしてほしい」という心の声に応えることはできます。施設長として職員の要望を可能な限り取り入れることで、働きやすい職場を実現していきたいと思っています。